公開日 2019年09月19日 / 更新日 2021年06月04日
家具に使われる木材の種類について
ベッドフレームやテーブルの天板など、家具に使用されている木材の中でも大きく分けて下記のような種類があります。それぞれ特性によって強度や価格、見た目の美しさなどの特徴があります。
無垢材
一本の木そのものから必要な大きさにカットしたもの。テーブル天板などによく使用されており、木材の全体が同じ一本の木からできている為、木本来の美しさや使っていくにつれて天然の風合いを感じられ重量感も味わえます。
ただし、一本の木から採取できる木材のサイズには限度があるので、大きな一枚板などを入手するのが難しく値段が高価になる事や、同じ原木のため乾燥によって伸縮しやすく反りが生じやすいという特徴があります。
集成材
角材や板材を集めて接着・成型し大きな木材としたもの。つなぎ合わせているので木目はばらばらとなりますが、天然木の風合いを十分に保ちながら、無垢材では採取できなかったサイズを成型する事ができる事から、机やテーブルの天板にも使用されている事が多く、乾燥による反りなども発生しにくいのが特徴。
合板
木を薄い板に加工し、木の繊維の方向を90度ずつずらしながら層状に張り合わせたもの。家屋の壁や家具など幅広く使用されており、厚さや寸法が規格化されているので、いつでも同じ材質やサイズの板が安価に手に入りやすいのがメリット。
下記にもご紹介している繊維版のように、表面に化粧仕上げを行って家具に使用されることも多くあります。
繊維版(MDF)
木材をチップ状にして合成樹脂などで固めたもの。安価で加工しやすくある程度は丈夫に作ることができるので、組み立て家具のフレームなどにもよく使用されています。
写真のように木目のプリントや化粧紙を施し、化粧繊維版として多く使用されています。
その他の呼び方について
上記の合板や繊維版などの表面をプリントなどの化粧紙や塗装などを施すことで、【化粧合板、化粧繊維版、プリント化粧板、天然木化粧板】など様々な呼ばれ方があります。
ベースとなる木材の材質や表面の仕上げにより名称も変わってきますが、天然木化粧板は突板とも呼ばれ、本物の天然木の板を表面に使用しているので見た目は風合いは無垢材に近いものとなりますが、中身の心材は別の材質なので無垢材よりも安価なのがメリットとなります。
反対に、表面に天然木を使用していないものは木目調の加工を施したものとなり、同一の色柄や木目で大量生産が可能ですので、シリーズ家具などでよく使われています。
まとめ
木の質感や変化を味わいながら長く使いたい方は無垢材を。価格はそこそこでも木目本来の風合いを感じたい方は天然木化粧板(突板)を。価格面や扱いやすさ重視であればプリント化粧繊維版(MDF)など、ぞれ表面の塗装方法や、材質(木の種類)の違いによって、表情が変わって来ますので用途や予算に合わせて材質にもこだわってみてはいかがでしょうか。